株式会社ISTソフトウェア

株式会社ISTソフトウェア

http://www.ist-software.co.jp/

業種 ソフトウェア開発
ユーザー数 200ユーザー
利用形態 パッケージ版

技術者間で高い技術の標準化に成功。顧客サービスも向上。受注も新たな形で進むように

取締役 安藤 泰三様
営業統括部 課長 諸石 大様

この事例のポイント

【導入】 技術者個々がもつ技術をシェアし合う機会がなかった。顧客の要望への対応力にも“ムラ”が。
【効果】 目に見えてコミュニケーションが迅速化、活性化した。現場から自発的に情報共有もなされるように。
【応用】 技術者が連携し互いの技術を学び合うように。技術向上がサービスの質を高め、社員のつながりも強固になった。

成長産業の一つとしてスポットライトを浴び続ける情報産業。その中でも注目されている分野がソフトウェア開発やシステム構築だ。株式会社ISTソフトウェアは、システムインテグレータとして、グローバル化に対応したシステム開発やパッケージソフトの開発・販売などで、同分野に寄せられるニーズに応えている。技術者が社員の8割を超える同社では、「顧客第一」「人間尊重」「人材育成」の理念を掲げ、技術よりも、それを扱う「人」を主軸にした経営をと心掛けてきた。具体的には、社員の人間関係を豊かに、と努めるなかで、その関係性の延長上にあると同社が考える「顧客との人間関係」を温め、顧客の要望により深く応じられるソリューションを提供している。そんな同社が力を入れているのが社内コミュニケーションの充実であり、そこで活躍しているツールこそChatLuckである。今回は、その内実について話を聞いた。

導入

顧客サービスのレベルや技術者の技術力に“ムラ”が

―― ChatLuck導入以前の、仕事におけるコミュニケーション上の課題について教えてください。

チャットを使う前のコミュニケーション手段といえば、もっぱらメールと電話でした。メールも便利なツールではありますが、メールは、相手が読んだかどうかがわからないうえ、やりとりに時間がかかります。たとえば社外に出ている営業担当者宛てに、社内へ顧客から電話がかかってきた時、その取り次ぎをメールで行うのは大変です。どうしてもタイムラグが発生し、顧客を待たせてしまう。「顧客第一」を掲げる弊社として、それは避けたかったんですね。しかもメールには「既読/未読」の表示機能がないので、取り次いだ内勤の社員も、営業が取り次ぎ文を読んで、先方へ連絡をしてくれたかどうかがわからず、安心できません。

―― 社内コミュニケーションについての課題はありましたでしょうか。

一番の課題は情報共有でした。特に、技術的な問題に対する解決メソッドであったり、技術そのものの共有ができていませんでした。技術者同士の間に技術力や技術に関する知識に“ムラ”が生まれていたのです。ですから、たとえば仕事上の技術的トラブルが発生した時に、人によって、それに対応できたりできなかったりした。いわゆる「属人性」が強かったんですね。この“ムラ”が、顧客へのサービスに地域的・部門的偏りを生むことにつながってはいけないという問題意識をもっていました。

―― そうすると、コミュニケーションの迅速化や社員の技術力の“ムラ”を縮小するためにチャットを導入しよう考えられたのでしょうか。

そういった問題意識をもっていたなか、株式会社アイネットさんがChatLuckを勧めてくださったんです。アイネットさんの社員が「これ、便利だよ」とChatLuckを紹介してくださって。で、実際に試してみると、確かに便利なんです。やりとりにリアルタイム性が出てくるし、「n対n」の複数人同時コミュニケーションができることを確認して、「これだ!」と。即、導入に踏み切りました。

効果

まずコミュニケーションが促進され、即時的な情報共有が始まった

―― ChatLuckはどのような効果を発揮しましたか。

まず、コミュニケーションが高速化しました。メールだと「いつもお世話になっております」「お疲れ様です」から始まって、形式的な文章に入って、やっと本題にたどり着きますよね。それがチャットならいきなり本題から入れる。 しかもChatLuckは、某大手チャットツールなどとは違って、送信後にもメッセージの変更や削除が可能ですから、思い切って発信もできます。メールだと誤送信の心配がありますけれど、ChatLuckにはそのリスクを緩和するサービスがついていますので、発信者もどんどんメッセージを発信できます。

―― 発信の敷居が低いこともコミュニケーションの迅速化に効果を発揮しているのですね。

これは直接の仕事の話題ではないですけれど、電車の遅延情報なんかもChatLuckでやりとりできます。「いま〇〇線が人身事故で遅れています」といった情報が「Yahoo!ニュース」よりも早く職場に届く。営業なんかはそういった交通情報を即時的に共有しつつ、効率のいい外回りをしています。

―― 先ほど、メールだと相手が読んだか読んでいないかがわからない、という話がありましたが、「既読/未読」機能については、効果のほどはいかがでしょうか。

内勤が、社外にいる営業や技術者に電話を取り次ぐ際も、チャットは威力を発揮しました。先方の連絡先や用件を迅速に伝えられるうえ、「既読」がつけば、「ああ、取り次ぎ文を営業さんが読んでくれた」とわかるので、内勤の社員が安心できます。さらには、社外の社員から内勤の社員に「先方に電話しましたよ」「連絡があった旨、了解です」などのレスポンスが返るようになりました。これは、メール時代にはほとんどなかった現象です。メールでいちいち返信をしていたら、大変です。ですが、チャットなら、短文か、もしくは絵文字スタンプ一つで返信ができる。コミュニケーションの敷居が低くなったことで、社内外の社員のコミュニケーションが促進され、お互いに安心感が生まれたのです。 さらに、それ以外にも効果がありました。いわゆる「既読スルー」って、仕事上ではなかなかできないですよね。読んでいるのに返信しないというわけにはいかない。ですので、みな、チャットを確認したら、素早く返信するようになりました。それがコミュニケーションの迅速化を実現したのです。

応用

全国的に技術力の均質的向上が。大型受注につながる効果も

技術の試用空間としてのデモ環境提供を、チャットによってスムーズに行っている。ChatLuckによって技術情報の共有が始まって以来、技術者全体の技術力も向上し続けている

技術の試用空間としてのデモ環境提供を、チャットによってスムーズに行っている。ChatLuckによって技術情報の共有が始まって以来、技術者全体の技術力も向上し続けている

―― ChatLuckを使い始めたことで、「社内の働き方が変わった」と最も感じられた部分は何でしょうか。

弊社には技術の情報共有という最大の課題がありました。Aさんがもっている技術とBさんがもっている技術が、互いの「特技」にはなっても、その技術をシェアしたり、共有したりという「横の展開」がなかったんです。ですから、「このトラブルを解決できるのはAさん」「このトラブルを解決できるのはBさん」といった「属人性」が発生して、極端な話、「トラブルが発生しても、この案件はBさんでないと解決できないから、すぐには対応できません」みたいなことが起こり得たわけです。顧客サービスに“ムラ”が生じていた。 ところがChatLuckを利用し始めたところ、現場から自発的に技術者同士の連携のための[ルーム]が生まれました。技術者の情報共有ルームは、課題ごと、顧客ごとに分かれていることが多いのですが、そのなかで、九州や仙台や名古屋など、全国の拠点の技術者たちが「いまこんなトラブルに遭っているんだけど、だれか解決の方法、知っていますか?」とやりとりをするようになったのです。これによって、仕事上の技術的トラブルへの対応が高速度化しました。なおかつ、全国の技術者同士でフォローし合いますので、対応の中身もレベルが高まり、対応が均質化、標準化しました。

―― 標準化というと、ある一定以上の高品質なサービスが全国どこでも提供できるようになったということですね。

そのように変化してきています。ChatLuckによって、一つ一つのトラブルに全国の技術者が協力して解決法を考える、という文化ができました。また、「新しく出たこの技術、知ってる?」「こんな技術があったんですね!」などのやりとりもされるようになって、技術者全体の技術に関する知識も共有可能になり、向上しました。技術者の技術力の“ムラ”も少しずつ減りました。

―― 技術力も標準化しはじめている、と。

今までであれば、名古屋のAさんと九州のBさんが技術的な話をすることなどなかったんです。ChatLuckによって、そこに新しいコミュニケーションの舞台が生まれた。しかもそれが、社内技術力や顧客サービスの標準化にもつながっている。これはありがたいですね。ChatLuckでは、メールのように誤送信で情報が外部に漏れたり、ウイルスメールや危険なファイルの受信の危険がない。この安全性も相まって、社内のコミュニケーション、情報共有は明確に強化されました。

―― ChatLuckが生産性向上につながっている事例などはありますか。

先にも述べたとおり、弊社の技術者たちは、顧客ごと、あるいは課題ごとに[ルーム]を折々につくっています。そこに責任者、技術者、営業メンバーなどを参加させて、受注に向けた最適な提案書の作成などを協同で行っています。[ルーム]のメンバー数は大体20人前後になりますけれど、連携は強固です。先日も、[ルーム]を利用して大型受注の提案がスムーズにできました。ChatLuckでは大型ファイルの送受信も可能ですので、提案書の最新版やそれに必要な素材・資料を適宜、みなで共有し、営業の視点、技術者の視点などから内容を確認し、顧客に最適な提案を、と話を進めることができたのです。受注に向けた動きにおいては、明らかな高速化、最適化が部署を越えて進んでいます。弊社は、ChatLuckを利用し始めてまだ半年ほどしか経っていませんので、全社的な売り上げにChatLuckが貢献しているかは数字的には出ていません。ですが、確実に役立っている実感はあります。ありがたい限りです。

―― 技術とサービスの標準化など、ChatLuckがもたらす効果の新しい側面が知れて、勉強になりました。お話をお聞かせいただきありがとうございました。

お話をうかがったご担当者様

取締役 安藤 泰三様

たとえば新しい社員(新入社員など)が入ってきた時に、技術力が標準化されていると、一定レベルの技術をマニュアル的にまとめて教えることが可能になります。まだ、そこまではできていませんが、技術の継承という面でも、技術力の標準化は効果を発揮するでしょう。それは新社員の育成コスト削減にもつながりますし、より早く、新社員が戦力として活躍できるようにもなります。ChatLuckはそういった面にも期待できるのです。

営業統括部 課長 諸石 大様

弊社では仕事以外の用途でも[ルーム]を使っています。趣味の[ルーム]などがあって、そこで社員が交流しています。ChatLuckは技術者の連携や連帯も強化しましたが、それ以外の社員同士のつながりも強めることに役立っています。それまではつながることのなかった社員が、物理的距離を越えて人間関係をつくっていける。これが社全体の団結力を強めるものと期待しています。

ChatLuck 利用環境

導入時期 2017年4月
利用形態 パッケージ版

事業概要

企業名 株式会社ISTソフトウェア
URL http://www.ist-software.co.jp/

    他にも多くのオンプレミス導入実績があります。

  • 自治体・政令指定都市
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  • 社会インフラ・保守
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  • 鉄道・交通
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  • 金融・地方銀行
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  • 製造・研究開発
    製造・研究開発
  • こちらでご紹介している他にも、自治体・政令指定都市、大手化学・製造メーカー、鉄道・水道・電気通信などインフラ系企業、
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